社長が訊くニンテンドー3DS

社長が訊く『ニンテンドー3DS』|ニンテンドー3DS|任天堂
任天堂信者にして横井軍平ファンとしては3DS関係の情報は見逃せないところ。
社長が訊くで面白いことが書かれていた。



宮本
具体的にいえば、
本来、バーチャルボーイは、ワイヤーフレーム
3D空間をがんがんシミュレートしていく、
というようなことを目指していたんです。
それは、当時のCPUのパワーを考えたら、
理にかなってるともいえます。
ところが、その表現をメインにしたソフトは少なくて、
2Dの絵を奥行きを変えて並べて
立体的に見せるというものがほとんどだった。
糸井
そうでしたね。
宮本
だから、当時ニンテンドウ64をつくっていたぼくは、
ちゃんとワイヤーフレーム
3Dをやったらええのにな、と思いつつも、
ワイヤーフレームの絵じゃやっぱり魅力が弱いなぁ」
というふうにも思っていて。




実に面白い。横井軍平ゲーム館によると横井氏はギャラクティックピンボールマリオクラッシュに深めに関わっていて、その中でもマリオクラッシュをロンチにしたかったらしい。横井氏の失敗はハードよりもソフトにあったように思える。
この2本も含め任天堂バーチャルボーイソフトは全て
“2Dの絵を奥行きを変えて並べて立体的に見せる”ソフトで、
確かに飛び出すが飛び出す絵本のソレに近く、真の意味での3Dではなかった。
宮本氏の言う、3D空間をきちんとシミュレートしたゲームは、ある1社しか作っていない。開発ツールを自作したりと、バーチャルボーイに注力し、結果バーチャルボーイと心中したバーチャルボーイの盟友“T&Eソフト”である。


レッドアラームではワイヤーフレームを、
T&Eヴァーチャルゴルフではポリゴンを使用し、3Dゲームとはなんたるかを示してくれた。
多くの日本人がニンテンドー3DSで初体験するであろう「すっげー」を、T&Eのソフトを買った人は15年早く体験している。コレってちょっと凄いことだと思う。
中の人は残っていないようだが会社自体は紆余曲折の末、存続しているようなので、もし出来たら3DSにレッドアラームをベタ移植してほしい。
あ、でもダメだ。レッドラームはバーチャルボーイの暗闇とLEDだからこそ、無限の空間を感じられた訳で3DSでやると恐らく別物になるな。それならば初心会に出したのに未発売に終わったポリゴブロックをリリースして欲しい、必ず買いますから。